デスクトップPCのモニターが壊れた。
電源を入れるとモニターの画面が一瞬表示されるのだが、ついたり消えたりを定期的に繰り返す。
これは問題だ・・・
もう4年以上使っていて保証も切れているしそろそろ買い替え時かな?なんて思ったが思い切って修理してみることにする。
原因調査
とりあえずモニター本体の故障なのか、それともアダプターの故障なのかを判断する。
購入当時にこのモニターが安かったので2台買ったということもあり、幸運にも同じ型番のモニターをもう一台持っているので、もう一台の電源アダプターを抜いて壊れたモニターに刺してみる。
するとなんと何事も無かったようにモニターが表示される。
これは単に電源アダプターが壊れただけじゃないか!
ほっと胸をなでおろす。
それなら中古アダプターをヤフオクあたりで落札すれば殆どコストがかからない。
というわけで下の画像の電源アダプターの型番を見てヤフオクを見て探してみたのだが・・・
なんと4000円くらいするじゃないか!?
もともとこのモニターは1万円ちょっとで買ったもの・・・さすがにアダプターだけで4000円はコスト的にどうなのだろうか?
なんて事を考えていたら、ある事が閃いた。
確か昔から電化製品のアダプターは捨てずに保管してある。その中に同じ電圧(OUTPUT)で使えるアダプターがあるかもしれない。それを流用すればコストはゼロだ!
【※電源アダプターの豆知識】
電源アダプターにはOUTPUTの電圧[V](ボルト)と電流[A](アンペア)が書いてあります。
- 電圧[V](ボルト)が同じ
- アダプタの電流[A](アンペア)が同等以上
- コネクターの形状が同じ(※念の為プラスとマイナスも確認する)
上記の3つの条件を満たせば電源アダプターの流用が可能です。
基本的にOUTPUTの電圧[V]が同じで、OUTPUTの電流[A]が同等以上であればどうにかなります。
アダプターによってはワット数[W]が書いてあるものもありますが、その場合はワット数でも簡単に判断できます。
OUTPUTの電圧[V]が同じでワット数[W]が大きければ使えます。逆に小さいとダメです。(※アダプターに記載されているワット数はそこまでなら耐えられる上限の数値と判断しましょう。)
■ここで理科の授業のおさらい
ワット数[W] = 電圧[V] x 電流[A]
なので今回のケースでは「電圧[V]が同じ」が条件なので「電流[A]」が高ければ「ワット数[W]」が高くなりOKということになります。
※逆に電流[A]及びワット数[W]が少ないアダプターは過負荷となり発熱する危険性があるので流用は危険です。
アダプター探し
とりあえず電圧・電流をメモって「電圧が19Vで電流が1.3A以上」のアダプターを物置きで探してみる。すると見事に発見!
それがこれ!
NECのアダプター!
これはたしか大昔、まだWindows98くらいのころにNECのノートパソコンに付属していたアダプターだ。昔の思い出が頭をよぎる。懐かしい思いに2~3分浸って満足したので次の作業に移る。
両方を比較してみる。
大きさは少しNECの方が大きいが電圧[V](OUTPUT)は同じ。これなら問題ない。
しかしコネクターの形状が若干違う。
というわけでコネクター部分を変換する作業開始。
ニコイチ作業
ここでニコイチ処理を行う。
(※ニコイチとは、複数の個体から1つの個体を構成すること。主に車業界で使われる単語です。)
まずコードを切断する。
被膜を剥いて線を出す。
中の線を切らないように慎重に行う。
準備完了!これからはんだ付けしていきます。
繋げる。
そしてはんだ付け。
この通り。
とりあえずここで内側の線だけビニールテープで絶縁する。
次に外側の線を繋げる。
更にはんだ付け。
全体をビニールテープで絶縁する。
これでOK!
動作確認
満を持してニコイチアダプターをモニターに繋いでみる。
するとモニターが見事に復活!
本来廃棄するものを再利用できたので大満足です。更に中学生くらいの頃の技術の時間を思い出してとても楽しいひとときでした。
これにて解決です。
今回利用した道具
【はんだごて】
【鉛フリーはんだ】